お涙頂戴キャンペーン

最近こう・・・ムショーに、自分のことではないことで泣きたいと思った俺は、
『秋のお涙頂戴キャンペーン』と題して、とにかく泣けそうな話を前回から集めて
いるの・・だが、『今会いに行きます』では泣けなかったのはご存知の通り。
そこで、友人から教えてもらった小説 辻仁成の『サヨナライツカ』を読んでみること
にしたのだった。

本人は泣きながら読み終えたそうだが・・(ってかこんなこと書いちゃっていいのかしら(^^;)

また例のごとく感想を。
しかし小説であるのでまたちょっと気をつかおう。


――――ネタバレが嫌な方はここから先は読まないでください―――――




うむ。感想からいうと、…号泣はできませんでしたぁ(><)
ただ、いいなあ〜って気持ちと、良くないTTって気持ちが入り乱れ。。
いや、「良くない」の意味は、そんな結末かわいそすぎるよ・・っていう方で。
挿絵も何もなく、文章だけではあるが、
…こんなこと書くと、やばい人って思われるのかもしれないが、
その中にでてくる”彼女”は、キレイでかわいかったと。
もしかしたら、男が感じる一般的な惚れる女ってのの偶像なのかもしれないが。
考えてみれば全て完璧な女性だからねえ。
物語はどっちかっていうとコミカルに感じた。
浮気な話で、婚約者にばれないように関係を続けようとする男。
コミカルだけど・・・哀しいなーっていう。(ぜんぜんわかりませんねw)

結局のところ、男がいい思いをして物語は終わる格好だが、
その”彼女”・・・結局思い続けたまま、死を迎えることになるが
できれば誰かいい人を見つけて幸せになってほしかったなあと思ったねえ。
後編では、彼女が男に手紙を送るも、男は忙しくもあり、何を書いていいのか分からず
手紙を返さない。女は2通目、3通目の手紙を送る・・。
このあたり、構図的に”未練がましい女”っぽくなっているが・・・
男の気持ちが手にとるように分かるから手紙を送り続けたんだと思いたい。
(コレが現実だったら・・・ありえないが。。やはり言わなきゃ分からんもんでしょう
人って。)

そういう、離れていても相手の気持ちが分かるような関係は素晴らしいなあと思うけども。

最後男が女を見取ってやれたのは良かったんだが。。良かったのか?
先にもいったとおり、彼女も幸せになっていれば・・・・それだとフツーのどこにでも
ある話になってしまうのかしら。
冒頭から出てくる”サヨナライツカ”の詩を生かすためには、
「愛されていた」ことを実感させるよりも「愛していた」ことを実感させたほうが
より強く残る・・という意図があるのかもしれない。

実際、愛だの恋だのってのは…自己満足の世界に近いものがあると思うしね。。
それが報われなくてもいい・・相手の気持ちを分かろうなんて無理なんだし。
ただ、「愛する」と「愛される」は対になっていて、愛されているのを感じるから
愛する・・のではないかなあ。

…あー!だめだめ。俺がこの話題について発言をすることは甚だおこがましい(^^;w

単なる小説なのに何を真剣に考えてるんだ?俺は(爆


とにかく、「今・・・・」よりも気分的には良かった。
最初の別れと再会、そして最後の別れのところは、「む・・;」となった。
読み終えたら朝だった。

ルナありがとー