マック、天に

マックを斎場につれていく。
市役所で申し込んだときに、10分前までにくるように言われていたので早めに向かう。
向かうメンバーは母と妹の3人。

前の家の近くをマックの為に通り、かつて散歩コースだったところをゆっくりまわりながら行く。
家はもう新しい人が住み始めたらしく、リフォームされてきれいになっていた。
マックとの楽しい思い出を3人で話しながらマックを懐かしむ。

途中マックの箱に一緒に焼いてもらう花を買うのを忘れて、斎場の近くの花屋でかうことに
・・・なったが、30分まえに斎場には着いたが、
斎場近くには花屋がないことが判明。あわてて探しにいくも、なかなか花屋が見つからない・・・。
かなり遠くまで探しにいって、さらに全員トイレに行きたくなり、トイレも探す。
斎場の時間1時にぎりぎりだ。焦って斎場に電話する(汗
「すいません!予定の時刻におくれそうなんですが・・(汗」
『いいですよ。まってますので(^^;(笑)」
・・・・おそらく斎場にそんな電話をする人もめずらしいのだろう・・(^^;
電話の係の人は笑っていたらしい。
『オマエら・・・ほんといつもバタバタしてんな〜(~~;』
というあきれたマックの声が聞こえてきそうな勢いである(笑)

なんとか無事ついて、約1時間30分でマックの肉体は天に昇った。
動物用の窯はまああたりまえではあるが、人間用とは別な場所にあり、
時間がたったときに、係の人から木箱を渡された。
骨をひろうということも無かったので、少々あっけない印象があった。
そしてマックはいま、箱となって家に置かれている。。。


マックが死んだことは確かに悲しい。
あの天然のしぐさを見る事や、もこもこの頭や手を触れないのは残念なのだが・・・・
実はこの文章は12月2日に書いている・・だが、いまも
マックがいるような気がしてならない。・・・というか、恐らく「いる」のである。
というのも、この11月28日の時点で、マックの姿は見えないのだが、そこまで悲しくないのである。。
普段俺はいるんだろうとは思ってはいるが、霊とかにあったことも
ないし、そこまで信じたことはないのだが・・・
この感覚は説明ができない。・・・なぜ俺はこうまでに平静を装えるのか・・。
俺だけではなく、妹もそうだという。
妹となっては、昔から少々の霊感があるのだが、この28日の時に
マックの供え物として買ってきた買い物袋をのぞくマックの幻をみたという。
(もっとも彼女は妄想癖があることもあるがw)

もしこれが本当だとしたら・・・なんて隠れるのがヘタな奴なんだ・・( ̄ ̄;(笑)
そんな簡単に見つかってどーするw
肉体がなくなっても性格がそのまんまのようだ。
っていうか、ほんとはもっと出てきて欲しいところ。

とにかく、この俺を含めて家族のこの反応は、もしかしたら単なる人間の逃避行動なのかもしれない。
自分にマックはいるんだと、言い聞かせてるだけなのかも。
あるいは、そこまでマックに関心がなかったというのか・・そうは絶対思いたくないが(泣)
しかし、確かに「感じる」のだ。

今回初めての身近な死の体験だったので、
俺の中には『俺はどうなるんだろう』と様子を観察していたもう一人の自分がいたのだが、
まったく予想に反する結果となった感がある。。(冷静なのはこのせいなのか?)

しかし、気のせいなのだといってしまえばそれまでなのだが、
なんとなく、いまも俺はなにか温度とはちがう暖かいものが
自分にまとわりついているというような感覚をずっと12月に入ったいまも感じている。。
それを仮に「マック濃度」と呼ぶものならば、
家に帰ってきたときに最も強く感じ、いつも乗っていた車では少し感じ、
それ以外でもわずかながらどこへいっても感じるのである。

プロレスごっこが好きで、車にのってどこかへ行くのが好きで、
好奇心が強くて、さびしがりやでこっちから寄っていくと逃げるくせに
ちょっとほっとくと何気に足や背中など体の一部を人につけたがる。。
起こられたら反省の顔もしたり・・なんか言われたら席をはずしたりと
気をつかったり・・
本当に賢い犬だったと思う。飼い主の欲目でもいい。
もしそこにいるのなら・・・ずっといっしょにいてくれ。。